ウラゴマダラシジミ Artopoetes pryeri
ウラゴマダラシジミ♀ 2012年6月2日 愛知県新城市
愛知県東三河ではこのように表がやや黒化した個体が多い。
静岡県の海岸付近の照葉樹林で、ウラゴマダラシジミの乱舞に出会いました。それまではウラゴマダラシジミは丘陵地の落葉樹林に広く薄く分布しており、多産するものではないという印象だったのですが、茶畑の脇のウバメガシ林で多数の個体が飛び回る姿を見て少しショックを受けました。
ウラゴマダラシジミは地域によってかなり斑紋が異なり、長野県など山地の個体は地味ですが、紀伊半島など温暖で海岸に近い地域で美しくなる傾向があるようです。写真を載せた静岡県も、海岸に近いせいか♂の青色部、♀の白色部分ともに広くて鮮やかで、文句なく美しい個体が多い地域だと思います。
標本画像ですが、東海〜近畿地方での地域変異はこちら(菊川市のものはこの中の三重県四日市産に似ているかもしれません)
♂ 2012年6月2日 愛知県新城市
後翅はほぼ真黒になる。
♀ 2012年6月2日 愛知県新城市
後翅の水色部分の発達は悪い。
♀ 2012年6月3日 三重県四日市市
三重県北部の♀は青い部分が淡く、白っぽい個体が多い。
♂ 2011年7月9日 長野県木祖村
高標高地なので、7月でも発生初期。
♂ 2006年5月25日 静岡県菊川市
静岡県の海岸近くでは明るい色の個体ばかりになる。
イボタにとまる♂ 2006年5月25日 静岡県菊川市
イボタ葉上の♀ 2006年5月28日 静岡県菊川市
この地方では♀は青と白がはっきりしている。
イボタ葉上の♀ 2006年5月28日 静岡県菊川市
ウバメガシの葉の上で交尾(上が♀) 2006年5月28日 静岡県菊川市
早朝イボタにとまる羽化直後の♀ 2006年5月28日 静岡県菊川市
イボタの枝の卵塊 2009年1月25日 三重県志摩市
♀ 2009年5月23日 三重県志摩市
紀伊半島のウラゴマダラシジミは白い部分が広くて美しい。
♀ 2009年5月23日 三重県志摩市
♀ 2009年5月23日 三重県志摩市
産卵する♀ 2009年5月23日 三重県志摩市
紀伊半島ではイボタの枝先の細い枝に産卵されることが多い。
♀ 2011年6月23日 岐阜県恵那市
♀(奥)に求愛する♂ 2006年5月28日 静岡県菊川市 |
チャにとまる♀ 2006年6月5日 静岡県菊川市 |
イボタ枝の卵塊 2004年12月18日 滋賀県マキノ町 |
終齢幼虫 2005年5月7日 岐阜県恵那市 |
蛹 2003年5月25日 岐阜県岩村町 |
♀ 2009年5月31日 愛知県瀬戸市 |
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