シルビアシジミ Zizina emelina
畦にとまるシルビアシジミ♂ 2008年10月13日 兵庫県加東市
2002年〜2003年にかけて先輩、後輩たちと一緒に兵庫県南西部を中心に探索して、シルビアシジミの生息地を数多く見つけました(SPINDA 19号)。絶滅危惧種T類にランクされているシルビアシジミですが、淡路島を含む兵庫県南部には局地的ではあるものの広く生息していることを確認することができました。しかし、東海地方では絶滅していますし、近畿地方でも兵庫県以外ではほとんどの地域で絶滅しています。兵庫県での生息状況を見る限り、シルビアシジミは、広い範囲に点在する生息地を移動しながら個体群が維持されいているようで、もし産地が減少すれば、あるとき広範囲で一斉に姿を消してしまうかもしれません。そんなわけで、今は広い範囲で生息していても、今後の動向には注意しなくてはいけない種類だと思います。(よってたかって採集するのがいいとは言っていません)
ヤマトシジミとそっくりですが、慣れると飛んでいる姿を見ただけで区別がつきます。シルビアシジミを探すには、適当に歩き回ってヤマトシジミみたいなチョウをひたすら捕まえても徒労に終わります。兵庫県の産地はほとんどの場所でミヤコグサに発生していますので、ミヤコグサを探してその周りを探すのが早道だと思います。水田の畦やため池まわりの草地を探していけば、そのうちに見つかるはずです。
これは2003年に作成した分布図です。
♀ 2012年9月15日 石川県輪島市
能登半島では海岸の崖に生息する。生息地まで到達するのは難しい。
♀ 2012年9月15日 石川県輪島市
ミヤコグサに産卵する。
♀ 2010年8月22日 千葉県鴨川市
よく分からないが、この個体は関東産らしい模様をしているらしい。
アカツメクサの花に来た♀ 2010年8月22日 千葉県鴨川市
♀ 2010年8月22日 千葉県鴨川市
房総半島での生息地は丘陵地の耕作地脇。兵庫県でもこれに似た産地がある。
♂ 2008年10月13日 兵庫県加東市
♂ 2008年10月13日 兵庫県加東市
低温期の♀ 2008年10月13日 兵庫県加東市
低温期の♀ 2008年10月13日 兵庫県加東市
交尾(左が♂) 2006年5月1日 神戸市北区
高温期の♂(翅表の黒い縁取りが太くなる) 2006年8月30日 兵庫県伊丹市
裏面異常型♂ 2004年6月24日 兵庫県
一部の産地ではかなりの確率でこのタイプが見られる
♀ 2003年10月15日 大阪府豊中市 大阪空港の周りを探せば大阪府側でも見つけられる。 |
♂ 2006年8月30日 兵庫県伊丹市 |
高温期の♀(表は真っ黒になる) 2006年8月30日 兵庫県伊丹市 |
ミヤコグサに産卵する♀ 2006年5月1日 神戸市北区 |
♂ 2003年6月22日 兵庫県加古川市 |
♀ 2003年10月15日 兵庫県緑町 淡路島南部で見つけた。 |
コマツナギに産卵する♀ 2005年9月3日 兵庫県淡路市 |
シロツメクサで吸蜜する♂ 2007年5月13日 兵庫県福崎町 |
ヒメジョオンで吸蜜する♀ 2004年6月24日 兵庫県小野市 |
♂ 2004年8月8日 兵庫県高砂市 |
ミヤコグサで吸蜜する♂ 2003年9月21日 兵庫県姫路市 |
♂ 2003年10月11日 兵庫県南光町 |
ミヤコグサの茂る畦(シルビアシジミがここに生息する) |
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