ゴマシジミ Maculinea teleius
イソツツジにとまるゴマシジミ 2006年7月30日 北海道根室市
8月になると、真夏の草原の上を飛ぶこの大きくて青いチョウを見るのが楽しみでなりません。アリの幼虫を食べるという特殊な生態に加えて、地域ごとに大きさや斑紋も異なっているのでどこで見ても素晴らしく美しいチョウです。
ところが、北海道では普通の種類であっても、中部地方や西日本では草地の減少に伴って衰亡も著しく、そのうえにほとんどの地域で酷い採集圧にさらされています。東海地方でももうほとんど産地は残っておらず、なんとかわずかな個体が命をつないでいる状態ですが、それでもなお毎年何人もの採集者がやってきます。私たちは辛うじて残った産地を残していこうと、生息調査や草地の保全活動なども行っています。何年か後には多数のゴマシジミがまた飛び回ることを願っています。
★写真の岐阜県の産地では、土地の所有者の方とも相談した結果、当面は調査時を除いて立ち入り禁止としています。採集はもちろん、無断での立ち入りもご遠慮ください。生息地では斜面に杭を立てて番号をつけ、ワレモコウの移植等の対策も行っています。当然ですが、他の場所でも採集は控えていただきたいと願っています。よろしくお願いします。
2006年7月30日 北海道根室市
道東のゴマシジミはとびきり青い。別の種類かと思うほどである。
2006年7月30日 北海道根室市
カラフトルリシジミに混ざって見渡す限り無数のゴマシジミが飛んでいた。
ナガボノシロワレモコウに産卵する♀ 2006年8月5日 北海道豊頃町
♂ 2006年8月24日 北海道帯広市
十勝平野のゴマシジミは翅表に黒い点がはっきり出るようだ。
ナガボノシロワレモコウの周りを飛び回る 2006年8月12日 北海道豊頃町
2012年8月4日 岐阜県白川村
カライトソウにとまる♀ 2012年8月4日 石川県白山市
2012年8月4日 石川県白山市
カライトソウに産卵する。
2012年8月19日 長野県松本市
この地方では最も青いほうだと思う。
2012年8月19日 長野県松本市
真黒の個体も、表に斑紋が見える。
2012年8月19日 長野県松本市
ワレモコウの穂で交尾 2012年8月19日 長野県松本市
この個体はこの直後、採集者に捕えられた。
ワレモコウに産卵する♀ 岐阜県
ワレモコウにとまる♀ 岐阜県
ワレモコウにとまる♀ 岐阜県
ワレモコウにとまる♂ 岐阜県
ナガボノシロワレモコウで吸蜜する 2006年8月22日 北海道浦幌町 |
イネの穂にとまる 岐阜県 |
ワレモコウの穂に産まれた卵 岐阜県 |
ナガボノシロワレモコウの花を食べる幼虫 2006年8月27日 北海道帯広市 |
ワレモコウにとまる。 岐阜県
TOP